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18 février 2005

清水義範『蕎麦ときしめん』他

東京ドームで巨人-横浜戦を見る。

初回にジャイアンツがエラーがらみで得点。8回、ベイスターズようやくスクイズで同点。その間得点無し、エラー有り、拙攻ありのさえない試合。8回裏、ツーアウトからつかんだ二塁一塁のチャンスも原辰凡退で家路につく客も多かった。

9回拙い攻めもあったが緒方のサヨナラヒットでそこそこの盛り上がりを見せた。観ていて決しておもしろい試合ではなかった。ましてやここ数日アルコールをひかえている僕としては、子どものころ以来のビール抜き観戦なのだから、つまらなさもひとしおのものがあった。野球場でコカ・コーラを飲むのなんて20年ぶりのことかもしれない。

ところでここ最近、清水義範の文庫ばかり読んでいる。『秘湯中の秘湯』とか『ビビンパ』などとてもおもしろかったが、『蕎麦ときしめん』もまたおもしろかった。彼はありとあらゆる文章表現の可能性を切り開こうとしているといっても過言ではない。「序文」という短編はまさにそんな試みのひとつだ。また「三人の雀鬼」は老雀士たちの巧みな技の衰えをおもしろ哀しく描いた秀作だ。オチもいい。

ここ数日酒を飲んでないので夕食後もけっこう本が読める。で、もう一冊は『「青春小説」』。清水氏のおもしろさには僕は以前からものすごい真面目さともの哀しさを感じていた。学術論文のパロディは彼がそれなりの教育を受けてきた証であるし、細かな人間洞察は既成の作家にはないマイナーなものだったからだ。この「青春小説」におさめられている自伝的短編はまさに彼のキャラクター生成の過程を物語っている。

清水氏が国立の教員養成大学出身であることを知って(もちろん彼の虚構の中にあるその叙述が事実であるとすれば、であるが)、同じく国立の教員養成大学を就職も決めずに卒業した僕は、いたく共感せざるをえないのだ。
(1993.7.7)

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