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06 juin 2008

平林博『フランスに学ぶ国家ブランド』

NHKラジオフランス語講座中級編がおもしろい。
講師はフランス人で東京日仏学院でも講師をしている3人。それはまあふつうの(聴いている限り)講師。おもしろいのはナビゲーター役の女性だ。先月までは明石伸子という早稲田大学の講師だった。この人もよかったのだが、今月から担当している上智大学講師の常盤僚子がさらにいい。語り口は淡々として、抑揚がなく、講師のレクチャーを同時通訳のように感情を押し殺して伝えている。にもかかわらず、講師が「(パリに行くにあたって)特に予定は決まっていないが、とりあえず観光をしたいし、いろんな建物を見てみたい」(これはもちろんフランス語で言うわけだが)と言ったのを受けて、「パリにはいろんな建物がありますが、でも、あんまり上を見ていると犬の糞を踏んでしまいますよね」とおそらくはボケてはいないであろうひと言を言うのだ。こうしておもしろがって書いてみて、読んでみると、さしておもしろくもない。が、これがNHKのラジオ第二放送から聴こえてくるとそれなりのインパクトはある(ちなみに犬の糞の話を受けて、最近大都市では条例などで取締りが厳しくなっていると答えたフランス人講師もなかなか、いい)。
あ。
で、本の話だが、著者は現在民間企業の役員をされていることからもおわかりのとおり、元官僚。外交官だったらしい。
フランスという国の偉大さ、オリジナリティ、ユニークネスを協調しながら、日本の現状を顧みるという話。フランスに見習うべき点は多々あるのに日本はどうなのかという視点はありだと思うが、だからどうしたそれから先は、といった建設的なビジョンがあるわけでもなく、立場上、強くいえないこともあるんだろうが、なにせ外交辞令が身に染みついている人であろうことを考えるとさして読後に向けて大きな期待を持つのも如何なものかと思いつつ、かといって、それなりにフランスの現代の状況にもさりげなく触れていることもあって途中で投げ出すのも惜しく、本日読了いたした次第であります。

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