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05 juin 2008

梨木香歩『からくりからくさ』

『本は10冊同時に読め!』を読みながら、斎藤孝/梅田望夫『私塾のすすめ』、辰巳法律研究所・柴原健次編『個人情報保護士試験公式過去問題集』、そして梨木香歩『からくりからくさ』を超並列で読んでみた。時間を区切って、読む場所を変えて…といろいろそれなりに工夫はしたのだが、いちばんやっかいだったのが『からくりからくさ』だった。
それなりに家系図を思い描きながら読みすすめてはいたのだが、ブレークが入って、別の本を読むともうその次に読むときには家系図が紛失している。ええっとどうだったけと前のほうを読み返したり、俄然効率が悪い。長女に紙に書いておけばいいのにと言われ、それもそうだなとは思ったものの、面倒くさい。よく旅行に行くとき、持ち物を字ではなくて、絵にする。シャツとかパンツとか靴下とか洗面用具とか。そのほうが分量がわかりやすいから。娘は小さい頃からそんな父親の間抜けな姿を見ているから、何の気なしにいつもやってるようにやれば、という意味で言ったのだろう。が、結局ネットで検索というイマジネーションのかけらも働かない方法で家系図を再現した。
読んでいる本のなかでときどき色彩を感じるものがある。シーンに強烈な色彩を持つ文章がある。今とっさには思い出せないけれど、たとえばアーウィン・ショーだったり、三島由紀夫だったり、江國香織だったり。ぼくは和なもの、つまり日本的なもの、伝統古来のものにはかなり疎いんだが、『からくりからくさ』でひろがっていく微妙な色の世界は美しく印象的だと思う。装丁を頼まれた人はさぞや頭を悩ませたのではあるまいか。
そしてクライマックス。これも大騒ぎにならず、淡々と粛々と落ち着き払ったところがまたよい。どこか遠く、誰も知らない不思議の国の、ミステリアスなお伽噺。大人の童話。そんな印象。

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