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07 novembre 2008

藤原智美『検索バカ』

先日、仕事帰りに軽くビールでも飲もうと門前仲町のすし屋に入った。カウンターに腰掛けようと思った矢先に背後から声を掛けられ、振り向くと友人のOさん。名古屋でクリエーティブディレクターをしている彼とは仕事仲間というより飲み友達。ときどき名古屋に出向いては明け方近くまで飲んでいる。Oさんの出身中学とぼくの出身高校が統合されて中高一貫校になり、変則的な同窓生でもあったりする。それにしても、門前仲町、すし屋、深夜12時というピンポイントの邂逅とはなんたる奇遇。

昨今の読書界を生き抜く上で重要なのは、“いかにも”な題名にだまされないことだと思う。とりわけ新書でそのことが強くいえる。たかだか半日で読み終えてしまうにしても、空振りのダメージは大きい。
『検索バカ』とは、まさに“いかにも”だ。情報化社会=現代を検索であるとか、空気などというキーワードで切ってみたようだが、あまりにも精神論で、論理の飛躍が大きく、単なる生き方指南の書の域を出ない。経験談がところどころ語られているが、それとてたいした魅力もない。この本で言わんとしていることと題名がマッチしていないのは、ねらい(うけねらいという意味で)なのか、編集者のいい加減さなのか、そろそろ新書を担当する人たちは心を入れ替えてほしいものだ。

で、Oさんはその1時間半後くらいに帰っていった。
別れ際、じゃあ、今度は名古屋で、と。結局おれたちって飲むことしかない頭にない。

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