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09 décembre 2008

山田篤美『黄金郷(エルドラド)伝説』

またしても中公新書。
中南米に関しては知識はないが、興味はある。国立科学博物館でナスカ展とか、インカマヤアステカ展などを見るとただただ圧倒される。そんな興味の延長線上にあらわれた本がこれ。ヨーロッパ人の探検はロマンなんかじゃなくて、帝国主義的侵略の一環であるという視点からとらえた中南米の歴史である。
主たる舞台はベネズエラ。先住民の営む水上生活を見て、小さなヴェネチアという意味のベネスエラと呼んだのが国名の由来だそうだ。故海老一染太郎の「土瓶が回ってドビンソンクルーソー」でおなじみの『ロビンソン・クルーソー』も18世紀大英帝国の南米植民推進をねらって書かれた物語だという侵略思想的解釈も新鮮だった。
本書はコロンブス上陸以降の真珠時代、オリノコ川からエルドラドへの遠征時代、イギリスによる植民地建設、拡大(そして挫折)の時代という流れに沿って、今日のベネズエラに至るまで構成されている。500年の間に実に興味深い出来事を垣間見ることができたが、中南米の歴史のさらにおもしろいところは、それ以前ではないかという気もしている。ということで次回は西欧化以前の中南米にスポットを当てた本を読んでみよう。

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