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12 septembre 2009

村上春樹『1Q84』

村上春樹の小説に関して、ぼくの中ではいくつかのルールがある。

(1)発売されたらすぐに買う
(2)一気に読み通す
(3)時間を空けてもう一度読む

もちろん、はじめて『風の歌を聴け』を読んだのが、'84年頃だから(奇しくも1984)、すぐに買って一気に読むのは『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド』以降ということになる。一気に読むのは、暇をもてあましていた学生時代に出会ったせいだろう、読み始めたら、そのまま最後まで読み切らないと気がすまなくなってしまった。それと基本的にこの作家は情景描写に凝らない。ストーリーのエッセンスがスピーディに進行し、伏線となるメタファーが次々にあらわれていくので、息をつく暇がない。また、そういうわけだから中身が濃密で再読に耐えられ、いやむしろ再読を通じて、読みこぼしをすくっていったほうが断然おもしろい。
そういうわけなんだが、今回の新刊に関しては、つい最近購入し、つい最近5日かけて読み終えた。
すぐに読まなかったのは、あまりに話題になり過ぎて、なにも今読まなくてもいいんじゃないかと思ったからだ。書店に平積みされたBook1とBook2はなんだかどこかのお店のカウンターに置かれた《自由におとりください》と書かれたパンフレットみたいだったし、タイトルも現地の文字で書かれたエスニック料理のメニューのようで何がしかの期待を抱かせるものではなかった。
さらにいうなら、その前に読んでおきたい本が多くあったことも理由のひとつだろう。『ねじまき鳥』や『カフカ』を読んだときにうっすら思ったことだが、村上春樹を読むのなら、ディケンズやドストエフスキーは読んでおいたほうがいい。
以前『海辺のカフカ』を読んだとき、これは『不思議の国のアリス』だと思ったのだが、その雰囲気はこの本にもあり、さらには言及もされている。総じて印象は未完のストーリーといったところだが、果たして続編はあるのだろうか。

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