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01 janvier 2011

国木田独歩『武蔵野』

Usagi
謹賀新年。

小学校の校歌が“みやこのまみなみ むさしのの”という歌い出しだったのを憶えている。
ぼくが生まれ育った品川はいわゆる東京ではなく、郊外の武蔵野だったのだろう。渋谷あたりもかつては武蔵野だったという。昔の区部はほぼJR山手線の内側と考えていい。
そう考えてみると武蔵野は広かった。なんとなくイメージしていた武蔵野は西荻から先、調布、府中、小平あたりまでで、そこから西南は多摩ではないかと思っていた。JR武蔵野線は西国分寺から新座、浦和、越谷、三郷、松戸を経て船橋の方までつながっている。この沿線を武蔵野、つまり旧東京の周縁部を武蔵野と呼ぶならば、それは相当広い範囲と言える。東北や北海道が土地として広いのと同様、未知なる土地は大きくくくられるのであろう。東京は自然豊かな未知なる田園に囲まれていたわけで、ぼくもその“むさしの”の出身なのだ。
国木田独歩といえば『武蔵野』が代表作であり、叙情豊かに武蔵野の自然とそれを愛する独歩の思いが綴られているが、むしろそれ以外の珠玉の短編に出会えたことのほうが、この本を読んだ意義としては大きい。「わかれ」、「置土産」、「源叔父」、「河霧」など泣かせる秀作がそろった短編集である。

というわけで今年も本読みブログはじめます。本年も引き続きよろしくお願いいたします。

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