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05 février 2011

山口瞳『居酒屋兆治』

Yaho_n
先日、JR中央線の国立駅で降りて、南武線の谷保駅まで歩いてみた。
国立は、道幅の広い大学通りが南に伸び、緑も豊かで(もちろん季節的には緑はないが)、空が高く見えるいい町だ。一橋大学には古い建物が残されている。堂々としたたたずまいである。歩道には駅から何百メートルと記された敷石がある。1,000メートルあたりになると駅前の人通りは絶え、静かな住宅地になる。
さらに歩いていくと商店が見えてくる。駅がある。駅前にロータリーがある。ここが南武線の谷保駅。『居酒屋兆治』のモデルとなった“やきとん文蔵”はこのあたりにあった。
1982年。この本が刊行された当時、ぼくは中央線武蔵小金井にある大学に通っていた。当時はそこから西へ行くことはほとんどなく、国立なる駅も意識になかった。
映画『居酒屋兆治』はテレビで観た。緒方拳演ずる河原の「じょうだんとふんどしはまたにしてくれ」という台詞だけが強烈に残っている。映画の舞台は函館だった。高倉健は北の空気と光がよく似合う。
国立は新しい町という印象が強い。国分寺と立川の間だから国立というその名の起こりからして新しい。作者の山口瞳はこの町に長く住んだという。おそらくはこの本を通してでなければ、国立が昔ながらのよき集落であったという認識は持たなかっただろう。
もっと若い頃読んでおけばよかったと思う気持ちと、いまこの歳になってはじめて読んだからよかったんだという思いが半々である。

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