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23 novembre 2011

奥田英明『オリンピックの身代金』

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久しぶりに夢を見た。
江戸川橋のアパートにいて、窓外に警視庁の公安が大勢やってくる夢だ。すべての逃げ場がふさがれた場面だ。
この本の後半でそんなシーンが出てくる。読んだ本のシーンが焼き付いてしまうのもまた久しぶりのことだ。上巻を読んでいるとき、後半はどうなるのだろう、どこかにほころびが見られるのではないかとハラハラしていた。島崎国夫の逃走シーンは何度かあるが、いちばん「無理があるなあ」と思ったのがここだったからだろう。
それにしても昭和39年の光景を描き出すのは相当のエネルギーが必要だったに違いない。たとえ、テレビの普及で映像資料が多く残されていたとしてもだ(建設ラッシュの東京はモノクロのニュース映像として残されている)。そして見た目だけではなく、当時の人びとの、ただひたすら前進するしかなかった時代の心性もよく描いている。
読みはじめたとき、『レディー・ジョーカー』のような印象を受けた。よく調べ上げ、丹念に組み立てられたストーリーであるということだ。時代背景も事件の内容もまったく異なるふたつの物語に共通した何かを感じたのである。
まあ、本の内容のことはどうでもいい。読んでもらえばわかることだ。
以前ここでも書いたように本書の上巻は人に借りて読んだ。下巻は買って読んだ。解説が川本三郎だった。
得した気がした。
蒲田から糀谷、羽田、そして六郷あたりをまた歩いてみたくなった。

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