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11 décembre 2011

井上ひさし『日本語相談』

仕事がはやく片付くと仕事場近くを歩いてみる。
四谷の闇坂から鮫河橋のあたりとか、荒木町あたり。新宿通りの四谷界隈は右も左も深い谷に刻まれていて神秘的な場所だ。先日は荒木町から靖国通りまで出た。住吉町の商店街が昔のようにそこにあった。
住吉町には父方の親戚が以前住んでいて、なんどか訪ねたことがあった。親戚のお兄さんはいくつ歳上だったのだろう。蒸気機関車の写真を各地に撮りに行っていたようでキャビネ版の紙焼きを何枚かもらった記憶がある。鉄道模型のコレクションもあった。自分で組み立てたのだろう、未塗装の、金属色の機関車が何台かガラスケースに並んでいたように思う。
その家は住吉町の商店街(今はあけぼの橋通りというらしい)から細い路地を入ったところにあった。夕方になると木桶の響く音がした。たぶん銭湯が近かったのだろう。もちろんその手がかりとなる銭湯はもうない。
親戚のお兄さんに貸本屋に連れて行ってもらったおぼえもある。おそ松くんを借りたような気がするが、これもまた定かではない。いわゆるうろおぼえというやつだ。人間って生きものはそんな曖昧な記憶とともに生きていくものなのだ。
曖昧ということでいうと最近、日本語に自信がなくなる。日本語関連の本を読みたくなるのはそんなときだ。何人もの作家がこの手の本を書いているが、井上ひさしはわかりやすくて、おもしろい。
住吉町と平行して市谷台という町があり、その先に余丁町、富久町と続く。その昔東京監獄市谷刑務所があったあたりだが、その話はまた別の機会に。

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